Photoshopではレイヤーの拡大縮小時、オプションツールバーの「縦横比を固定」はデフォルトではチェックが入っていない状態になります。
拡大縮小時は縦横比を固定したい場合が多いですよね?
そこでスクリプトを利用して「縦横比を固定」にデフォルトでチェックをいれる方法を紹介します。
スクリプトの利用手順について
自由変形_縦横比固定スクリプトをダウンロード
(1) ダウンロードしたzipファイルを解凍して「自由変形_縦横比固定.jsx」をPhotoshopのスクリプトフォルダに移動します。
Windows: C:¥Program Files¥Adobe¥Adobe Photoshop□¥プリセット¥スクリプト
MacOS X: /アプリケーション/Adobe Photoshop□/Presets/Scripts
(2)Photoshopを再起動して[編集] / [キーボードショートカット]でスクリプトの「自由変形_縦横比固定」に‘Command+T’を設定します。
これで拡大縮小したいときはショートカット‘Command+T’で変形すれば「縦横比を固定」にデフォルトでチェックを入れた状態で作業を進めることができます。
オリジナルのスクリプトの作り方
クリエイティブな技術を必要としない定型的なオペレーション作業はなるべく自動化しましょう。
Photoshopにはアクションのように作業を記録して保存、再利用するようなとても便利な自動化機能が多数用意されています。アクション、バッチ、ドロップレット、スクリプト、プラグインなどなど。頻繁に繰り返すような定型的なオペレーション作業はこのような機能を使って自動化しましょう。
今回は多数ある自動化機能の中から「スクリプト」についてご紹介します。
Dearpsではオリジナルのスクリプトを多数公開していますが実はこのPhotoshopのスクリプトはプログラミングの知識がなくても簡単に作れてしまうんです。
作業をJavaScriptとして記録「ScriptingListener.plugin」
アクションはご存知のとおり作業を記録して保存、再利用することができる機能です。実はPhotoshopにはそれの「スクリプト版」 があります。
Adobe公式サイトで配布されている
「ScriptingListener.plugin」を使うことによってPhotoshopでの作業を自動でJavaScriptとして書き出してくれます。
まずは「ScriptingListener.plugin」をインストール
(1)まずはじめにAdobe公式サイトで配布されている
「ScriptingListener.plugin」をダウンロードします。
(2)ダウンロードしたファイルを解凍して「Utilities」(Windows:Scripting Utilities)フォルダの中にある、「ScriptingListener.plugin」(Windows:ScriptListener.8li)を下記フォルダに移動します。
Windows: C:\Program Files\Adobe\Adobe Photoshop□\Plug-ins
Mac OS X: /アプリケーション/Adobe Photoshop□/Plug-ins
(3)次に「Sample Scripts/JavaScript」フォルダの中にある、「ScriptListenerOn.jsx」と「ScriptListenerOff.jsx」を下記フォルダに移動します。
Windows: C:\Program Files\Adobe¥Adobe Photoshop□\プリセット\スクリプト
Mac OS X: /アプリケーション/Adobe Photoshop□/Presets/Scripts
(4)これで準備完了です。Photoshopが起動している場合は再起動してください。
「ScriptingListener」の使用手順
(1)記録したい作業を開始する前に[ファイルメニュー]/[スクリプト]/[ScriptListenerOn]を選択します。これで作業の記録がスタートするので作業を行います。
(2)作業が完了したら[ファイルメニュー]/[スクリプト]/[ScriptListenerOff]を選択します。これで記録がストップします。
(3)デスクトップに「ScriptingListenerJS.log」というファイルができているので適宜ファイル名を変更して拡張しを「.jsx」にします。
(4)これでスクリプトファイルの完成です。作成した「(ファイル名).jsx」ファイルを下記フォルダに移動します。
Windows: C:\Program Files\Adobe\Adobe Photoshop□\プリセット\スクリプト
Mac OS X: /アプリケーション/Adobe Photoshop□/Presets/Scripts
(5)Photoshopを再起動してファイルを開いた状態で[ファイル] / [スクリプト]から作成したスクリプトを選択すれば先ほど記録した作業が実行されます。
[メモ]
アクションではショートカットを設定する場合ファンクションキーを指定する必要がありますがスクリプトは通常のアプリケーションメニューと同じように[編集メニュー]/[キーボードショートカット]で自由にショートカットを割り当てることができます。
「ぶっこ抜きスクリプト」を作ってみよう!
実はDearpsで公開しているスクリプトのほとんどが「ScriptListener」で書き出されたJavaScriptを加工することによってつくられています。
Dearpsで公開しているスクリプトの中で人気の高い「ぶっこ抜きスクリプト」を試しに作成してみましょう。
(1)[ファイルメニュー]/[新規]を選択して新規ファイルを作成します。サイズは適当でOKです。つぎに長方形ツールで矩形を描きます。これも適当でOKです。
(2)ここからの作業を記録します。[ファイルメニュー]/[スクリプト]/[ScriptListenerOn]を選択して記録をスタートします。
(3)レイヤーパネルで「長方形 1」を選択した状態で右クリックをしてメニューから[レイヤーを複製]を選択します。
(4)「レイヤーを複製」ダイアログが表示されるので[保存先]/[ドキュメント]のプルダウンメニューから「新規」を選択します。
(5)[イメージメニュー]/[トリミング]を選択します。
(6)「トリミング」ダイアログが表示されるので「透明ピクセル」および「トリミングする部分」すべてにチェックが入っていることをかくにんして「OK」をクリックします。
(7)作業の記録をストップします。[ファイルメニュー]/[スクリプト]/[ScriptListenerOff]を選択して記録をストップします。
(8)デスクトップに「ScriptingListenerJS.log」というファイルができているのでファイル名を「ぶっこ抜き.jsx」に変更します。
(9)「ぶっこ抜き.jsx」をテキストエディタなどで開きます。
記録された作業は一操作ごとに
// =======================================================
で区切られます。
※Photoshop CC 2015では記録された作業以外に不要なコードが生成されてしまいます。下記画像を参考に不要部分を削除します。
青い部分は (2)の[ScriptListenerOn]のスクリプトを実行した操作の記録なので削除。
赤い部分も不要コードなので削除します。
黄色い部分の作業の記録だけ残して上書き保存します。
(8)これでスクリプトファイルの完成です。下記フォルダに移動します。
Windows: C:\Program Files\Adobe¥Adobe Photoshop□\プリセット\スクリプト
Mac OS X: /アプリケーション/Adobe Photoshop□/Presets/Scripts
(9)Photoshopを再起動してファイルを開いた状態で[ファイル] / [スクリプト]から[ぶっこ抜き]を選択すればスクリプトが実行されます。
アイデア次第でさらに便利に!
JavaScriptについての知識がある方はもちろん、知識がなくても少し学ぶことによってよりスクリプトを活用することができます。条件分岐やダイアログを利用した数値の入力なども可能です。
最初にダウンロードした「Documents」フォルダ内に「Photoshop Scripting Guide JA.pdf」 というスクリプティングガイドがあります。この機会にスクリプトについて学んでみてはいかがでしょうか。
[メモ]
アクションでは作業工程を一時停止してパラメータを変更することができますが、スクリプトでも下記のようにコードを書き換えることによってその作業で一時停止してパラメータを変更することができます。
停止したい作業のコードの最後に記述されている「DialogModes.NO」を「DialogModes.ALL」に書き換えます。
試しに先ほど作成した「ぶっこ抜き.jsx」を下記のように書き換えて確認してみましょう。
スマートオブジェクトで「共通化」
繰り返し利用するようなグラフィックはスマートオブジェクトで共通化しましょう!
制作物の中で繰り返し使うような同一デザインのパーツはスマートオブジェクトを利用して共通化させましょう。 まずはスマートオブジェクトの特徴を解説します。
スマートオブジェクトの特徴
元の画像データを保持したまま加工
レイヤーやレイヤーグループ、画像、Illustratorなどで作成したベクトル画像などをスマートオブジェクトとして扱うことによって元データを保持したまま様々な加工ができます。いわゆる非破壊編集が可能になります。
1つのソースを編集すれば複製したすべてに変更が自動反映される
スマートオブジェクトを複製する際、元のソースコンテンツファイルとのリンクを維持することによってひとつのスマートオブジェクトを編集することによって複製されたすべてのスマートオブジェクトに変更が反映されます。 今回のテーマである「共通化」はこの特徴を利用します。
リンク関係を保持してスマートオブジェクトを複製する方法
[レイヤーメニュー] / [レイヤーを複製] を選択します。
他にも通常のレイヤーを複製する方法でスマートオブジェクトを複製すればリンク関係を保持した形で複製ができます。(altキーを押しながらドラッグして複製など)
リンク関係を解除してスマートオブジェクトを複製する方法
[レイヤーメニュー] / [スマートオブジェクト] /[スマートオブジェクトを複製] を選択します。
この方法で複製されたスマートオブジェクトは独立したコンテンツとなり編集を加えても他のスマートオブジェクトに影響を与えません。
スマートオブジェクトを効果的に使った事例
複数サイズのWebバナー制作
複数サイズのWebバナー制作をする場合、スマートオブジェクトと変数機能を活用することによって かなりの効率化がはかれます。
変数機能の活用術「Web編」
レスポンシブWebデザインのカンプ制作
アートボード機能を使って複数デバイスのカンプ制作を1つのドキュメントで行う際はスマートオブジェクトを活用しましょう。
サンプルデータ(10MB)はこちらから
広告展開イメージにもスマートオブジェクトを活用
スマートオブジェクトの共通化と変形しても元データを保持する特徴を活用した事例です。
サンプルデータ(2.1MB)はこちらから
スマートオブジェクトの外部ファイル化
Photoshop CC 2014からスマートオブジェクトを外部ファイル化できるようになりました。。
スマートオブジェクトをリンクされた外部ファイルに変換
共有モジュールなどを外部ファイル化して別ファイルと共有することができるようになりました。修正があっても外部ファイルを変更すればリンクしているすべてに変更が反映されるのでとても便利です。
レイヤー(レイヤーグループ)、スマートオブジェクトを一発で外部リンクファイル化するスクリプトを下記ページにて公開しています。
■ぶっこ抜いてリンクスクリプト
外部ファイルをリンク配置(スマートオブジェクト)
容量の大きいデータを読み込んでもリンク配置で参照するだけなのでPSDファイルを軽いままに保つことができます。
Photoshop CC 2015ではさらに進化!
ネットワーク経由でリンク配置が可能に(Creative Cloud Libraries)
Photoshop CC 2015で追加された「ライブラリ」パネルにスマートオブジェクトをドラックするだけで「Creative Cloud アセット」のライブラリにグラフィックを追加、リンクすることが可能になりました。
スマートオブジェクトを外部ファイル化するたびに保存先を指定する手間がなくなります。何よりもローカルで管理するファイルが1つですむのでスマートに作業を進めることができます。
しかしストレージ容量が20GB(個人版)と限られているのとずっとサービスが続くという保証もないので、あくまで作業中の利用にとどめて完成したらパッケージ機能でデータはひとまとめにして保存しておく運用方法がいいかなと思います。
CC 2014以前で開くとリンクエラーになってしまうので注意が必要です。(リンクエラーのスマートオブジェクトの編集はできなくなりますがドキュメント自体は開いて編集することが可能です。)
新規ファイルのプリセットにサイズを追加する
Photoshopで新規ファイルを作成する際のプリセット内のサイズはカスタマイズすることができます。標準プリセットの日本標準用紙には「A3,A4,A5,A6」の4つのサイズが用意されていますが新たに「A0,A1,A2」の3つのサイズを追加してみましょう。
埋め込み画像を配置スクリプト
通常Photoshopで画像(jpg、png等)を配置するとスマートオブジェクトとして配置されます。
(CC 2014〜は、環境設定/一般/オプションの[配置時にスマートオブジェクトを常に作成]のチェックを外すことによって通常のレイヤーとして配置することも可能)
スマートオブジェクトとして配置されるのは効率的でいいのですが通常のスマートオブジェクトと違って少しクセものなんです。
変数機能の活用術「映像編」
映像制作でも変数機能が大活躍!
Photoshopが使えない人とも作業を分担!
結婚式のラストに流れるエンドロールムービーを題材に映像制作にも役立つ変数機能のTipsを紹介します。
データ入力(CSV)のフォーマットにちょっとした工夫を加えることによってさらに効率化を図ります。映像制作にかかわらずデータ入力の作業を分担したいときにも役立つTipsです。
※このTipsではAfter Effectsを使用します。またこのTipsに出てくる人物名及びメッセージの内容は架空のものです。
エンドロールムービー制作
このような映像制作の場合、まず新郎新婦に原稿を作成してもらう必要があります。この原稿を入力するシートに工夫をすることによってスムーズにデータのやり取りをおこなうことができます。
どのような工夫をしているかというと1つのエクセルファイルに2つのシートを用意して1つ目のシートを「原稿シート」として新郎新婦が入力する用に体裁を整えます。2つ目のシートは「CSVシート」として「原稿シート」からデータをリンクさせPhotoshopで読み込むCSVの体裁に加工します。
こうすることによって新郎新婦から原稿を受け取ったら「CSVシート」のデータをコピーしてすぐにPhotoshopで読み込むためのCSVを作成することが可能です。
Google スプレッドシートが開きます。
エンドロールムービー制作手順
Photoshopで素材データ作成
まずはサンプルデータ(295MB)をダウンロードしてください。
(1)ダウンロードした「endroll_start」フォルダ内の「エンドロール.psd」を開きます。
(ここではPhotoshopでのグラフィック制作は省略していますがご自身で作る場合はドキュメントサイズ「幅 1920 px , 高さ 1080 px , 解像度72ppi」で作成してください。テキストレイヤー「名前」はポイントテキスト、「メッセージ」は段落テキストにします。)
(2)テキストレイヤーに変数を定義します。[イメージメニュー]/[変数]/[定義]を選択。
(3)変数ダイアログが開くのでレイヤーのプルダウンメニューを開き「名前」と「メッセージ」それぞれ変数を定義していきます。
テキストレイヤー「名前」
変数の種類の「テキストの置き換え」にチェックをいれて名前に変数名「名前」と入力します。
テキストレイヤー「メッセージ」
変数の種類の「テキストの置き換え」にチェックをいれて名前に変数名「メッセージ」と入力します。
変数の定義が完了したら「次へ」をクリックします。
(4)「読み込み」をクリックするとデータセットの読み込みダイアログが出てくるので「ファイルを選択」をクリックして「endroll_start」フォルダ内の「data.csv」を選択します。「最初の列をデータセット名として使用」にチェックが入っていることを確認して「OK」をクリックします。
(5)データセットのプルダウンメニューを開きデータが読み込まれていることを確認し「適用」をクリックしたのち「OK」をクリックします。
(6)レイヤーパネルで「bg」レイヤー横の目のアイコンをクリックして「bg」レイヤーを非表示にします。
(7)データセットを個別ファイルに書き出します。
[ファイルメニュー]/[書き出し]/[データセットからファイル]を選択。
(8)「フォルダーを選択」をクリックして保存先を指定します。
(8)保存先は「endroll_start」フォルダ内に「字幕」というフォルダを作成して「選択」をクリックしますい
(8)次にファイルの命名規則を設定します。今回は[データセット番号(01,02…)]+[アンダースコア(_)]+[データセット名]と設定します。 この場合(01_[名前].psd…)というファイル名で書き出されます。 設定が完了したら「OK」をクリックして書き出しを実行します。
(9)以上で素材作成が完了です。保存先フォルダを確認してください。
After Effectsで素材に動きをつける
[After Effects CC 2014 操作画面]
(1)After Effectsを起動します。
(2)[ファイルメニュー]/[新規]/[新規プロジェクト]を選択して新しいプロジェクトを作成します。すぐに[ファイルメニュー]/[別名で保存]/[別名で保存]を選択して「endroll_start」フォルダ内に「エンドロール.aep」というファイル名で保存します。
(3)[ファイルメニュー]/[読み込み]/[ファイル]を選択して「エンドロール.psd」を読み込みます。
(4)読み込みのダイアログが表示されるので下の画像のように指定して「OK」をクリックします。これで背景レイヤー「bg」が読み込まれます。
(5)読み込んだ「bg/エンドロール.psd」を「新規コンポジションを作成」アイコンにドラッグ&ドロップします。
(6)「bg/エンドロール」というコンポジションが作成されるので右クリックをして「コンポジション設定」を選択します。
※コンポジションとは?(Adobe公式サイト)
(7)コンポジション設定ダイアログが表示されるのでコンポジション名に「エンドロール」、デュレーションに「0:03:00:00」と入力します。
(8)[ファイルメニュー]/[読み込み]/[ファイル]を選択して動画素材「sample_movie.mp4」を読み込みます。
(9)プロジェクトパネルに読み込まれた「sample_movie.mp4」をコンポジションパネル「エンドロール」上にドラッグ&ドロップして下の画像の位置に配置します。
(10)[ファイルメニュー]/[読み込み]/[ファイル]を選択して「字幕」フォルダを選択してフォルダごと読み込みます。
(11)プロジェクトパネル上で「字幕」フォルダ内のPSDデータをすべて選択(01_山根 健一様.psdをクリックしたあとShiftキーを押しながら30_高松 薫様.psdをクリック)して「新規コンポジションを作成」アイコンにドラッグ&ドロップします。
(12)複数アイテムから新規コンポジションダイアログが表示されます。
静止画のデュレーションに「0:00:07:00」と入力して「OK」をクリックします。
(13)プロジェクトパネルに「01_山根 健一様」というコンポジションが作成されるので右クリックをして「コンポジション設定」を選択します。
(14)コンポジション設定ダイアログが表示されるのでコンポジション名に「字幕」、デュレーションに「0:03:00:00」と入力します。
(15)タイムラインパネルですべてのレイヤーを選択した状態で[P]キーを押して位置プロパティを表示します。時間インジケーターが「0:00:00:00」の位置にあることを確認してストップウォッチのアイコンをクリックします。するとキーフレームが設定されるのでコンポジションパネルで下の画面のように字幕をAの位置からBの位置へ移動させます。(画面外へ移動)
(16)次に時間インジケーターを「0:00:07:00」の位置に移動します。今度はBの位置からCの位置へ移動させます。そうすると自動的にすべてのレイヤーにキーフレームが設定されます。
これで字幕が下から上へ流れる動きが完成です。時間インジケーターを左右に動かして動きを確認してください。現時点ではすべての字幕が同時にスクロールしている状態なので次のステップで順番に字幕がスクロールされるように設定します。
(17)すべてのレイヤーを選択した状態のまま右クリックをして[キーフレーム補助]/[シーケンスレイヤー]を選択します。
(18)シーケンスレイヤーが表示されるのでオーバーラップにチェックを入れてデュレーションに「0:00:01:00」と入力します。トランジションはオフのままにします。
(19)これでスクロールテキストの完成です。時間インジケーターを左右に動かして動きを確認してください。
(20)プロジェクトパネル上のコンポジション「エンドロール」をダブルクリックして開きます。プロジェクトパネル上のコンポジション「字幕」を下のキャプチャのようにタイムラインパネルの一番上にドラッグ&ドロップします。
(21)最後に[ファイルメニュー]/[書き出し]/[レンダーキューに追加]を選択して動画ファイルとして書き出しましょう。
エンドロールムービーの完成です!
こちらの記事もご覧ください。
変数機能の活用術 総集編:Photoshop CC 2015版 | ||
---|---|---|
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基本編 | 変数機能をサンプルデータをもとに解説します。 |
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DTP編 | プロフィールカード100名分をあっという間に作成するTips |
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Web編 | 複数サイズのWebバナーを短時間で作成するTips |
変数機能の活用術「基本編」
Photoshopの変数ってどんな機能?
ある1つのベースとなるグラフィックから複数種類のバリエーションを作成する場合、通常ですと一つ一つテキストレイヤーを打ち換えたり画像を配置しなおしたり手作業で変更をしていく必要があります。 この面倒な手作業の部分をCSVからデータを取り込むことによって半自動化してくれるのが今回紹介する変数機能です。

変数機能でできることは3つ
- 画像レイヤーを別の画像に置き換え
- テキストレイヤーの文字列を変更
- レイヤーの内容の表示と非表示の切り替え
変数機能の利用手順について
まずはサンプルデータ(1.5MB)をダウンロードしてください。
① ダウンロードした「basic_start」フォルダ内の「フルーツ.psd」を開いてください。
可変させたいレイヤーに対して変数を定義していきます。
[イメージメニュー]/[変数]/[定義]を選択。
② 変数ダイアログが開くのでレイヤーに変数を定義していきます。
レイヤーのプルダウンメニューを開き可変させたいレイヤーを選択してそれぞれ変数を定義していきます。
テキストレイヤーの文字列を置き換える場合…
変数の種類の「テキストの置き換え」にチェックをいれて名前に変数名を入力します。
画像レイヤーを別の画像に置き換える場合…
変数の種類の「画像の置き換え」にチェックをいれて名前に変数名を入力します。
レイヤーの表示・非表示を切り替える場合…
変数の種類の「表示」にチェックをいれて名前に変数名を入力します。
変数の定義が完了したら「OK」をクリックします。
③次にPhotoshopで読み込むためのCSVを作成します。
ここではMicrosoft Excel (以下Excel)を使いCSVファイルを作成します。
まず1行目にPhotoshopで定義した変数名を入力します。 (名前、画像、SALEアイコン)
そして2行目以降には変数に代入する値を入力していきます。(下記参照)
名前 | 画像 | SALEアイコン |
りんご | img/apple.jpg |
TRUE |
バナナ | img/banana.jpg | FALSE |
スイカ | img/watermelon.jpg |
TRUE |
ぶどう | img/grapes.jpg | FALSE |
テキストレイヤーの文字列を置き換える場合…(名前)
文字列を入力してください。
画像レイヤーを別の画像に置き換える場合…(画像)
画像列のセルにはCSVの保存場所から画像への相対パスを入力します。今回CSVはベースとなるPSD(フルーツ.psd)と同じ階層に保存するのでそこから画像への相対パスはimg/□□□.jpgとなります。
レイヤーの表示・非表示を切り替える場合…(SALEアイコン)
表示させる場合は「TRUE」、非表示にする場合は「FALSE」と入力します。
※変数の順番に決まりはありませんが1列目はデータセット名にもなるので管理する上でわかりやすいものにしましょう。データセット名は書き出す際にファイル名にも指定できます。
今回は「名前」を1列目にしているので(りんご.psd、バナナ.psd…)というファイル名で書き出すことができます。「画像」や「SALEアイコン」を1列目にしたら駄目だといことがわかりますね。
すべての入力を終えたら別名保存で「フォーマット」のプルダウンメニューを開き「CSV」を選択して「フルーツ.psd」が保存されている階層に保存します。
④Photoshopに戻り、CSVを読み込みます。
[イメージメニュー]/[変数]/[データセット]を選択。「読み込む」ボタンをクリック。「データセットの読み込み」ダイアログの「ファイルを選択」をクリックして先ほど作成したCSVを選択します。特別な理由がない限り「最初の列をデータセット名として使用」にチェックを入れます。これにチェックを入れないとデータセット名が自動でデータセット01、データセット02…のように連番で名前が付けられてしまいます。
最後にOKをクリック。
⑤これでCSVのデータが読み込まれた状態になりました。変数ダイアログのデータセットのプルダウンメニューからデータセットを切り替えて確認してみましょう。確認できたら「適用」をクリックしたのち「OK」をクリックしてダイアログを閉じます。(データセットの切り替えは[イメージメニュー]/[データセットを適用]からも可能です。 )
⑥全てのデータセットを別ファイルに書き出す手順
[ファイルメニュー]/[書き出し]/[データセットからファイル]を選択。
「保存オプション」で保存先を指定して「ファイルの名前」で命名規則を指定します。
下記指定の場合は(1_りんご.psd、2_バナナ.psd…)というファイル名で書き出されます。
最後に「OK」をクリックして書出しを実行して完了です。保存先を確認してください。
以上が変数機能の活用術「基本編」でした。
こちらの記事もご覧ください。
変数機能の活用術 総集編:Photoshop CC 2015版 | ||
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DTP編 | プロフィールカード100名分をあっという間に作成するTips |
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Web編 | 複数サイズのWebバナーを短時間で作成するTips |
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映像編 | 結婚式のエンドロールを簡単に作成するTips |
変数機能の活用術
総集編:Photoshop CC 2015版
Dearpsではこれまでに「変数機能」を利用したTipsを何度か紹介させていただいていますが、今回あらためて総集編としてまとめました。DTP、Web、映像などさまざまな場面で変数機能を活用した事例をもとに解説します。
変数機能を利用したことがない方のためには基本編を用意いたしましたのでそちらからどうぞ。
目次 | |
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基本編 | 変数機能をサンプルデータをもとに解説します。 |
DTP編 | プロフィールカード100名分をあっという間に作成するTips |
Web編 | 複数サイズのWebバナーを短時間で作成するTips |
映像編 | 結婚式のエンドロールを簡単に作成するTips |
変数機能の活用術「基本編」
Photoshopの変数ってどんな機能?
ある1つのベースとなるグラフィックから複数種類のバリエーションを作成する場合って結構あるかとおもいます。そういった場合、通常ですと一つ一つテキストレイヤーを打ち換えたり画像を配置しなおしたり手作業で変更をしていく必要があります。 この面倒な手作業の部分をCSVからデータを取り込むことによって半自動化してくれるのが今回紹介する変数機能です。
変数機能の活用術「DTP編」
プロフィールカードを100種類サクッと作成する
上の画像のようなプロフィールカードを100名分作成します。普通に作業してたらうんざりですよね。写真を差し替えて、テキストをそれぞれ打ち替えて別名保存…。
こんなときに変数機能を利用すれば驚くほど簡単に100種類のPSDを作り出すことが可能です。
変数機能の活用術「Web編」
変数機能とスマートオブジェクトを活用したWebデザインの効率化
毎月のキャンペーンでバナーをサイズ違いで複数種類つくらなければならない…。そんなときは変数機能とスマートオブジェクトを活用して効率化を図りましょう!マルチデバイス向けのカンプ作成にも応用できるTipsです。
変数機能の活用術「映像編」
映像制作でも変数機能が大活躍!
Photoshopが使えない人とも作業を分担!
結婚式のラストに流れるエンドロールをサンプルに映像制作にも役立つ変数機能のTipsを紹介します。上の動画のスクロールテキストのデータを変数機能で作成します。
データ入力(CSV)のフォーマットにちょっとした工夫を加えることによってさらに効率化を図ります。映像制作にかかわらずデータ入力の作業を分担したいときにも役立つTipsです。
いかがでしたでしょうか?Photoshopの「変数機能」をご理解いただけましたか?
わりと知名度の低いこの「変数機能」ですがアイデア次第で最強の効率化機能に進化します。
今回紹介したTipsがみなさんの業務の効率化を図る上でのアイデアの種となれたらうれしいです。
変数機能の活用術「Web編」
変数機能とスマートオブジェクトを活用したWebデザインの効率化
同一イメージのデザインで複数種類のサイズ違いを制作することってよくありますよね?特にWebバナー制作案件は多くの場合がそのようなパターンだと思います。そんなときは変数機能とスマートオブジェクトを活用して効率化を図りましょう!
マルチデバイス向けのカンプ作成にも応用できるTipsです。
まずはサンプルデータ(15.7MB)をダウンロードしてください。
まずは汎用的に使えるフォーマットを作成
さまざまな案件に対応できるベーシックなフォーマットを作成する
(1)新規ファイルを作成。新規ダイアログの「ドキュメントの種類」をアートボードにして[幅180px、高150px 72dpi]として「OK」をクリック。この時点で任意の場所に「format_bnr」フォルダを作成して「bnr.psd」というファイル名で保存をしてください。

(2)レイヤーパネルの「アートボード1」をダブルクリックしてアートボード名を「 bnr01.jpg」とします。

(3)[レイヤーメニュー]/[新規]/[アートボード]を選択して下記3つのアートボードを追加します。
アートボード名 | 幅 | 高さ |
---|---|---|
bnr02.jpg | 125 px | 125 px |
bnr03.jpg | 468 px | 60 px |
bnr04.jpg | 234 px | 60 px |
(4)アートボードの位置を調整します。移動ツール(v)を選択した状態で移動したいアートボードをcommand + クリックすると移動ができます。
(5)長方形ツール(U)でアートボードのエリア外に大きめの正方形(shift + ドラッグ)を作成してレイヤー名を“bg”に変更します。(後にバナーの背景になります)
(6)“bg”レイヤーを選択した状態で[レイヤーメニュー]/[スマートオブジェクト]/[スマートオブジェクトに変換]でスマートオブジェクト化して、
一旦“bg”レイヤーは縮小しておきます。

(7)また(5)〜(6)と同じ行程でスマートオブジェクトを作成してレイヤー名を“object”にします。(後にバナーに入るオブジェクトになります)
(8)レイヤーパネル上で“bg”レイヤーと“object”レイヤーを同時選択(shift + クリック)した状態でaltキーを押しながらアートボード「bnr01.jpg」内に移動して複製します。
アートボード「bnr01.jpg」内の「レイヤー1」は不要なので削除します。
(9)“bg”レイヤーと“object”レイヤーの位置とサイズを調整します。“bg”レイヤーはアートボードのサイズいっぱいに、“object”レイヤーは少し小さめに配置します。
※拡大縮小する際に縦横比が変わらないようにshiftキーを押しながら変形してください。
(10)バナーに入れる情報を文字ツール(T)で作成します。今回は「テキスト大」、「テキスト中」、「テキスト小」を作成します。
(11)これでバナーの構成要素が揃いました。
アートボード「bnr01.jpg」内のレイヤーを全てのアートボードに複製していきます。アートボード「bnr01.jpg」内のレイヤーを全て選択(shift + クリック)した状態でaltキーを押しながら他のアートボード内に移動して複製します。
複製した際に下記画像のようにアートボードのエリア外にでてしまったレイヤーはアートボードグループから外れてしまいます。そのような場合は外れてしまったレイヤーを選択して移動したいアートボード内にドラッグ(カンバス上でもレイヤーパネルでもどちらでもOK)すればグループ内に移動することができます。
(12)それぞれのレイヤーの位置とサイズを調整します。
(13)次に変数を定義していきます。[イメージメニュー]/[変数]/[定義] を選択します。
ダイアログが出てくるのでレイヤーのプルダウンメニューから「テキスト大」を選択します。
次にテキストの置き換えチェックボックスにチェックを入れて変数名を入力します。(変数名は、文字列、アンダースコア、コロンのいずれかで始める必要があります。ピリオド、ハイフン、アンダースコア、コロン以外の特殊文字、スペースを含むことはできません。)今回は「テキスト大」と入力します。
すべてのテキストレイヤーに変数を定義します。今回定義する変数名は下記表を参照してください。
レイヤー名 | テキスト大 | テキスト中 | テキスト小 |
---|---|---|---|
変数名 | テキスト大 | テキスト中 | テキスト小 |
(14)すべてのテキストレイヤーに変数が定義されたことを確認します。レイヤーの横の(*)マークが変数定義済みのしるしです。完了の場合は「OK」をクリックして変数ダイアログを閉じます。
(15)次は値を入力する為のcsvを作成します。
1行目に先ほど定義した変数名を入力します。
(
2行目以降は変数に代入する値を入れるのですが今はフォーマット作成が目的なので空欄のままでOKです。)
(16)入力できたら[ファイルメニュー]/[保存]を選択。保存先に「format_bnr」フォルダを指定しフォーマットのプルダウンメニューから「CSV」を選択して「保存」ボタンをクリックします。
以上でフォーマットが完成です。今回作成したPSDファイルとCSVファイルをフォーマットとして持っておけば、さまざまな案件に汎用的に利用することができます。アートボード、テキストレイヤー、オブジェクトの数は想定される案件によって増減してください。
フォーマットデータは最初にダウンロードしていただいたデータの「bnr_finish」 フォルダ内にあります。
Webバナー(複数サイズ・種類)を
高速で制作する
フォーマットを使用してWebバナーを制作
それではこれからは先ほど作成したフォーマットの利用手順を解説していきます。
今回は日本全国で開催されているセミナーイベント「CSS Nite」のバナー制作という架空の案件を題材にしました。
(1)先ほど作成した「format_bnr」 フォルダを複製してフォルダ名を「cssnite_bnr」に変更します。
※「format_bnr」 フォルダはフォーマットして使用するため直接変更を加えないように注意してください。
(1)「cssnite_bnr」フォルダ内の「data.csv」を開き2行目以降に変数に代入する値を入力します。今回は下記画像のように入力しました。入力を終えたら上書き保存をして閉じます。
(2)次に「cssnite_bnr」フォルダ内の「bnr.psd」を開きます。
(3)CSVファイル「data.csv」をPSDに読み込みます。[イメージメニュー]/[変数]/[データセット]を選択。「変数」ダイアログ右側の「読み込み」ボタンをクリック。「データセットの読み込み」ダイアログの「ファイルを選択」をクリックして「cssnite_bnr」フォルダ内の「data.csv」を選択して「開く」をクリックします。「最初の列をデータセット名として使用」にチェックが入っていることを確認して「OK」をクリックします。
(4)これでCSVのデータがPSDに読み込まれました。変数ダイアログのデータセットのプルダウンメニューからデータセットを切り替えて確認してみましょう。確認できたらデータセット「OKINAWA」を選択して「適用」をクリックしたのち「OK」をクリックしてダイアログを閉じます。
(5)これからはグラフィックに変更を加えていきます。レイヤーパネルの“bg”レイヤーのサムネイルをダブルクリックしてスマートオブジェクトを編集します。
[ファイルメニュー]/[埋め込みを配置]を選択して最初にダウンロードしたサンプルデータ内の「素材/沖縄/海.jpg」を配置します。ピンク色の「bg」レイヤーは不要なので削除します。上書き保存をして閉じるとアートボードすべての背景が変更されていることが確認できます。
(6)同じように“object”レイヤーのサムネイルをダブルクリックしてスマートオブジェクトを編集します。
[ファイルメニュー]/[埋め込みを配置]を選択してサンプルデータ内の「素材/沖縄/シーサー.png」を配置します。青色の「object」レイヤーは不要なので削除します。上書き保存して閉じます。
(7)あとはレイアウト、サイズ調整、レイヤー効果での装飾、追加パーツの配置などをして完成です。
(8)沖縄版が完成しましたがこれを札幌版に変更してみましょう。
[イメージメニュー]/[データセットを適用]を選択。データセットを適用ダイアログの「SAPPORO」を選択して「適用」をクリックします。テキストレイヤーがデータセット「SAPPORO」
の情報に更新されました。
(9)レイヤーパネルの“bg”レイヤーのサムネイルをダブルクリックしてスマートオブジェクトを編集します。
[ファイルメニュー]/[埋め込みを配置]を選択してサンプルデータ内の「素材/札幌/雪の結晶.jpg」を配置します。「海」レイヤーは不要なので削除します。上書き保存をして閉じるとすべての背景が変更されていることが確認できます。
(10)同じように“object”レイヤーのサムネイルをダブルクリックしてスマートオブジェクトを編集します。
[ファイルメニュー]/[埋め込みを配置]を選択してサンプルデータ内の「素材/札幌/時計台.png」を配置します。「シーサー」レイヤーは不要なので削除します。上書き保存して閉じます。あっというまに別バリエーションの完成です。
画像を書き出す
各アートボードを画像ファイルとして書き出します。
[ファイルメニュー]/[生成]/[画像アセット]を選択。たったこれだけ。
PSDデータが保存されている階層に「(PSDファイル名)-assets」フォルダが自動で作成され画像ファイルが保存されます。
マルチデバイス向けのカンプ作成
レスポンシブWebデザインのカンプ作成にもこのTipsは応用できます
レスポンシブWebデザインのカンプをつくる際にテキストレイヤーに変数を定義して、画像をスマートオブジェクトにしておけば直しに強いデータができます。
最初にダウンロードしていただいたデータ内の「responsive」フォルダにサンプルデータが入っています。
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